休日は”空を飛ぶ”くらし

横田義信さん
福岡県⇒東京都⇒千葉県⇒楢葉町
東京での大手建設会社勤務を経て、復興作業で福島県浜通りへ。 そこでの出会いや趣味を満喫、現在も自分らしい"暮らし"をEnjoy中。
ココに来るまで
楢葉町とつながる
大学で建築を専攻して、卒業後もその道一本でした。東京の建築関係の仕事でマンションや学校の建設、国会議事堂の補修などに携わってました。
それでいまから10年ほど前にオリンピックをやることになり、若手が東京に持っていかれてしまい、復興作業の人が足りないということを聞いたので来てみたのが始まりでした。
まさに東日本大震災による地震・津波被害、そして原子力災害に見舞われて間もない福島県。
これまでのキャリアを活かして、なにか被災地の復興に役立ちたいと福島県に向かったそうです。
はじめは南相馬市で、宅地除染の調査と作業をやっていました。いまと違ってまだまだ震災の爪あとが大きかった頃で、いろいろな経験をしました。
何年か経って、徐々にそうした仕事が落ち着いてきた頃でした。そろそろ千葉に帰ろうかなぁと思ってた時に、ちょうど古谷さん(シェアハウスと食堂 kashiwaya(※1) 管理人)と知り合いました。
この出会いから「横田さんと楢葉町」の関係が始まります。

楢葉町に来てから
“ひと”と”ひと”との交差点
(古谷さんが)スナックだったお店を改装したいって言っていて、面白いと思いました。
タイルを全部はがして貼り直したり、トイレをきれいにしたり。私もボランティアで参加して、みんなと作り上げたんですよ(笑) とても面白かったですね。
そうして「結のはじまり(※2)」がオープンして、そうした活動が評価されて今度はkashiwayaも運営するようになって。kashiwayaのシェアハウスには私もオープンしてから住んでいます。
食堂でご飯を食べながら会話したり、面白い人と会えたり、いろんな人がいて”交差点”みたいなところですよココは。

いまシェアハウスに住んでいるメンバーはもちろん、巣立っていったメンバーも加わってスキーに行ったりもするそうで、町での暮らしと人との出会いを満喫されているそうです。

仕事 と 暮らし を満喫
“空を飛ぶ”休日
いまは町内の建設会社で、農業土木(田んぼの復旧作業)や道の普請、草刈りなどをやってます。会社自体は10人いないけど、アットホームな感じの会社です。
特に建築資格があるのは自分だけなので、いてほしいと思ってもらえているのを感じられて、ホントにありがたいです。
あと、自分がいつまで働けるのか、いつまで評価してもらえるのかを測っている部分もあります。リタイアするとやっぱり老けちゃうような気がして。
でも、ちゃんと歩いてると健康でいられるのと同じで、ある程度は自分で自分に負荷を、という意識でやっています。
休みの日は趣味のパラグライダーを楽しんでいます。四倉の海岸とか天神岬、相馬の松川浦の上空あたりを仲間と飛んだりしています。
このあたりは山と海があって風景がキレイで、人工物が多くなくて雑念としてないんです。特に海からの日の出がキレイです。

なので「5日働けば、土日で遊べるんだ!」と思いながらいまは仕事をやってます。おいしいご飯を食べて、仲間がいて、楽しんで、ココでの生活は最高です。
※kashiwaya…新たに町に関わろうという人と、地域の人々の暮らしとが混ざりあう場所を目指して、楢葉町がたちあげたシェアハウスと食堂。
※結のはじまり…シェアハウスと食堂 kashiwayaの管理人古谷かおりさんが、2017年9月から6年間営業されていた楢葉町の飲食店。
※2024年にインタビューを行った内容を掲載しております。