会社の特徴を教えてください

〈ナラハプラントファクトリーの誕生〉
株式会社ナラハプラントファクトリーが立地する楢葉町は、東日本大震災と原発事故の影響で全町避難を余儀なくされた地域です。2015年に避難指示が解除されたものの、地域の再生と未来を見据える中で、農業を通じた復興が重要な課題となっていました。震災前にこの地域で行われていたトマト養液栽培は、事業者が再建を断念したため一度途絶えてしまいました。そこで、町が施設を買い上げ、再稼働させるプロジェクトがスタート。地元の農業を復活させるため、この施設を引き継ぐ形で2020年にナラハプラントファクトリーが設立されました。ナラハプラントファクトリーは、楢葉町の復興と雇用創出を目指し、農業を通じて町の新たな可能性を切り拓くという強い思いのもとで活動を始めました。

〈復興を支えるトマトづくり〉
私たちが取り組んでいるのは、最新技術を活用したトマト栽培です。給液や施肥管理などの作業が自動化され、温度や湿度もシステムで制御された養液栽培を行っています。約1ヘクタールの広大なハウスに約2万3,000株のトマト苗を有し、年間300tのトマトの安定的な出荷を目指しています。
ただトマトを育てるだけではなく、「この町で暮らし、働く人を増やしたい」という気持ちも込められています。地域の人も、移住してきた人も、一緒になって笑顔で働ける場所を目指しています。

〈JGAP取得で目に見える安全を〉
農業管理の基準であり、安全性と品質の証明となるJGAP認証もを取得しています。「福島産の農産物を安心して選んでもらいたい」という想いで、風評被害に立ち向かうため、安全性や環境保全、労働環境を徹底的に見直し認証を取得しました。
この取り組みを通じて、品質の証明だけでなく、生産プロセスの改善や効率化を実現。福島の農産物の価値向上と、地域の復興に繋がる基盤を築いています。

仕事のやりがいや厳しさを教えてください

スタッフはほとんどが農業未経験からのスタートのため、丁寧な指導とサポート体制を整えています。一方で、夏場のハウス内は高温になることや、トマトという生き物を扱うため長期休暇は取りづらいなど、農業特有の厳しさも存在します。しかし、トマトの生育を見守り収穫の喜びを共有することで、農業の面白さややりがいを感じることができます。

年代は30代から60代と幅広く、地元の楢葉町のほか、いわき市や周辺の市町村から通勤している人もいます。特定技能外国人のスタッフも在籍しており、いずれは自国で事業を行いたいと意欲を持って働く姿にいつも感心させられます。

スタッフの入社動機は
 ◎法人としてトマト栽培に取り組んでいるところに惹かれました
 ◎農業の仕事に興味があり、未経験者歓迎だったので応募しました
 ◎社会保険完備の正社員として働きたかった
 ◎残業がほぼなしの職場は魅力的でした
など様々。

きっかけはちょっとしたことでも、農業のおもしろさを感じながら一緒に働いていける人を求めています。初めはできなかったことも、勤め続けていくうちにできるようになります。得られた知識や技術は、いずれ独立して自分で農業をしたい人や6次産業に取り組みたいなど、様々なキャリアにもきっと活かせることでしょう。